真田丸ファンもむせび泣く、決して負けることのできない戦い。「とっぴんぱらりの風太郎」を読む。

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の「夢中」は、万城目学さんの「とっぴんぱらりの風太郎」です。

■プータロー忍者・風太郎

これは時代小説なのだろうか、ファンタジーなのだろうか。それともエンターテイメントなのでしょうか。

紙の本の長さにして752ページにも及ぶ超大作。だけど頁をめくる手が止まりません。
特に後半の「大阪夏の陣」はハラハラドキドキ。
そして訪れるラストには、思わず声を失いました…。

主人公「風太郎」(ぷうたろう)は、その名のとおり、職を失ったプータロー忍者。
忍者としての腕はそこそこながらも、世渡りが下手。何につけても要領が悪い。
そんな彼が、奇妙なひょうたんと出会ったことから、時代を動かす騒動に巻き込まれていくことになります。

作者のこれまでの代表作、「鴨川ホルモー」、「鹿男あをによし」、「偉大なるしゅららぼん」にも通ずる、奇想天外な万城目ワールド全開か!?

確かに、奇想天外な展開が待っているんだけど、この物語の肝はそこじゃない。
それ以上に、圧倒的に人間くさい、葛藤や愛情、勇気といったものが、心を突き刺します。

■そのとき、1人対10万人

なぜ、これまで逃げ続けてきた風太郎は、逃げ道の無い大阪城に向かったのか。
「そのとき、1人対10万人。」

信じてくれるもののため…。風太郎にとってはじめての「人間くさい」決断だったのではないでしょうか。
いつの間にか、必死に風太郎を応援する自分に気づきます。きっとみんな同じ思いを抱くはず。

彼を取り巻くのは、相棒の「黒弓」(とても要領がいい)、曲者の「蝉」、美形の忍者「常世」、謎のくの一「百市」など、いずれも一筋縄でいかない魅力的な登場人物たち。
「ひさご様」や「高台院」(ねね)などの実在の人物も登場します。
ちなみに、いまをときめく「真田丸」もちょっとだけ登場します。

そして、クライマックスとなる大阪夏の陣。風太郎の奮迅ぶりには、真田丸ファンもむせび泣くに違いありません。

魅力的な登場人物たちがつむぎ出す、奇想天外かつ人間くさい物語。
機会があればぜひ読んでほしいと思います。オススメです!

ちなみに、「とっぴんぱらりのぷう」というのはおとぎ話のむすびの言葉です。
それを思うと、「とっぴんぱらりの風太郎」って、とても深いタイトルだなと思いました。

お疲れ様。ありがとう、風太郎!

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