「ダイヤのA」舞台は名門野球部!超戦力外からエースをめざせ!

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こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、高校野球を題材にした寺嶋裕二さんの漫画「ダイヤのA」(ダイヤのエース)です。

■あらすじ

長野県の弱小中学で全国制覇をめざす野球少年、沢村栄純(さわむらえいじゅん)。
しかし自身の暴投により1回戦敗退、夢破れます…。

ただ、その試合を見に来ていた東京の名門・青道高校のスカウト高島礼がその素質を見抜きます。
その素質とは、天性の関節の柔らかさから放たれるクセ球、ナチュラルなムービングボールでした。


ダイヤのA(1)

青道高校を見学に訪れた沢村は、そこで野球部員達のレベルや野球に取り組む姿勢に大いに刺激を受けます。
そして天才捕手・御幸一也(みゆきかずや)と出会い、彼に投じた11球が悩む沢村の背中を押しました。沢村栄純、青道高校入学…。

しかし、名門野球部に入部した沢村を待っていたのは、全国から集まった選りすぐりの野球部員たちとの争いでした。
沢村はいきなり戦力外となります。しかし彼は諦めませんでした。持ち前のメンタルの強さで、レギュラー獲得を目指し猛練習に励みます。

果たして、沢村は名門・青道高校でエースになることができるのか…。
降谷暁(ふるやさとる)、小湊春市(こみなとはるいち)ら同級生もレギュラー獲得を目指ししのぎを削ります。
そして迎える東京地区予選、名門青道高校は念願の甲子園出場を果たすことができるのか…。

■「ダイヤのA」の魅力

めちゃくちゃ面白い野球漫画に出会いました。
それが、寺嶋裕二さんの「ダイヤのA」(ダイヤのエース)です。

野球漫画と言えば、「ドカベン」(水島新司)や「キャプテン」(ちばあきお)、「タッチ」(あだち充)など、名作がたくさんありますよね。
ただ、そうした名作に負けず劣らず、「ダイヤのA」は読むほどにのめり込んじゃう、没入型の野球漫画なんです。


ドカベン(43)

この漫画には、これまでの野球漫画にはない不思議な魅力があります。

1つは、名門の私立強豪校が舞台であること。
沢村が入学する青道高校は、全国から実績ある選手が集まり、部員数も多く2軍まであります。

この辺りはリアルな高校野球事情…。漫画「キャプテン」でいうと、ライバルの名門・青葉学院が舞台ということですね。
だから、試合に出る前のレギュラー争いが熾烈です。1軍も2軍も皆、とんでもなく練習するんですよね…。

実際に、沢村が公式戦デビューするのはコミックスでは8巻終盤
それまでは、練習シーンや降谷とのポジション争いがメインに描かれます。こんな野球漫画あります?


ダイヤのA(2)

その降谷というライバルの存在が、「ダイヤのA」2つめの魅力です。
沢村の前に立ちはだかるのが、北海道からやって来た同級生の降谷暁。150㎞もの剛速球を投げる怪物です。

バチバチ火花を散らすのですが、かと言って、沢村か降谷かというエース争いに終始しないのも面白い。
他にも3年生エースや2年生サイドスロー投手も登場し、青道高校は「継投」という戦法をとることを選択します。

この辺もリアルですよね。これまでの野球漫画ではあまり描かれていない戦い方です。
でも、だから一層、沢村と降谷の意地の張り合いから目が離せません。2人のライバル関係が物語の大きな見どころです。


ダイヤのA(3)

3つめは、主人公・沢村栄純の山あり谷ありの成長ストーリーです。
名門校の異端児…。そう言っていいほど、型にはまらない沢村の存在は異彩を放ちます。

上級生にぶつかるわ、感情をあらわにするわ、ストレートしか投げれないとか…。
ただ、天性のクセ球がやがて暴れだします。こんなピッチャーが描かれることも、これまでの野球漫画にはありませんでした。

さらに、持ち前の明るさが沢村の魅力。ただ明るいだけでなく、メンタルが強いんですよね。
もともと弱小高出身、ピンチには慣れっこ、味方のエラーにくさることなく粘り強いピッチングでチームを引っ張っていました。
スカウト高島礼が「真のエースを見た気がしたんです」という素材。その沢村が名門校にもたらす化学反応…これもまた、この漫画の魅力です。


ダイヤのA(4)

物語は、青道高校に入学した沢村が、はじめ投手不適格の超戦力外から、1軍を目指し懸命に練習する姿が描かれます。
やがて、3年生捕手クリスの献身的なサポートのもとクセ球を磨き上げた沢村に、待ちに待った登板機会がやって来ます。


ダイヤのA(5)

果たして、沢村はチャンスを生かすことができるのか。1軍に上がることはできるのか。
そして、絶対的なライバル降谷を前に、沢村は念願のエースの座を勝ち取ることができるのか…。

今日の夢中は、最高に面白い野球漫画「ダイヤのA」をとり上げました。
今日はその出だしの部分を紹介しました。この後、白熱の東京地区予選が繰り広げられますが、それはまた次の機会に…。

ありがとう、「ダイヤのA」! がんばれ、沢村栄純、青道高校!

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