歴史人「決定!最強の城ランキング」 日本一の堅城はこの城だ!

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、歴史人「決定!最強の城ランキング」 日本一の堅城はこの城だ!です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたのお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■歴史人

いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」
2022年5月号の特集は、結局どの城が最も堅城なのか?「決定!最強の城ランキング」です。


歴史人2022年5月号

これは、城好きにはたまらない特集です。
城郭研究家が全国122の名城から「城の強さ」ナンバーワンを選出します。

その注目のランキングに入る前に、城郭考古学者の千田嘉博さんが、城を鑑賞する際のポイントを指南してくれています。
名付けて、「千田流」城郭鑑賞術

まず千田さんは、城めぐりの魅力について、現地を訪ねれば誰でも、堀や土塁、石垣など本物の歴史資料にふれられることと指摘します。
古代の遺跡では難しい、五感をもって城と歴史を感じ取ることができるんですね。いわく、城めぐりは「五感で歴史を考える知的活動といえる」。


城郭考古学の冒険/千田嘉博

事前に自治体のHPや城好きのSNSをチェックすることを推奨。
そしていざ目指す城に着いたら、「五感で城の守りを体感してみよう」と言います。

天守だけが城でありません。堀、土塁、石垣…。その造りに込められた城をめぐる攻守を推察しましょう。
堀は形状や幅など様々ですし、土塁も時代とともに変遷、やがて石垣が生まれます。この石垣も自然石を積んだ野面積みから人工的な切石積みへと進化していきます。

さらに、千田さんが注目ポイントと指摘するのが、城の出入り口です。
城の出入り口は、ひとの出入りのために堀や石垣で守れない、最大の弱点になっているのです。これを補うために、城主たちは桝形や馬出しなど様々な工夫を施しました。

いわく、「天守に登るだけでなく、堀や土塁・石垣を観察し、出入り口を通って曲輪がどう連結したかを読み解いて進む天守までの道中に、城の楽しさはある」。
この巻頭言だけで、城めぐりに出かけたくなります。さあ、それでは特集「最強の城ランキング」を見てみましょう。

■最強の城ランキング

結局どの城が最も堅城なのか?最強の城ランキング
城郭研究家が、曲輪、虎口、門、櫓など戦術上、縄張などの設計上の評価をポイント化。全国122の名城から、多角的に最強の城をランキングしました。

それでは、その総合ランキングTOP10を見てみましょう。

1位 姫路城(兵庫県)
2位 名古屋城(愛知県)
3位 大坂城(大阪府)
3位 江戸城(東京都)
5位 広島城(広島県)
6位 彦根城(滋賀県)
7位 熊本城(熊本県)
8位 伊予松山城(愛媛県)
9位 岡山城(岡山県)
10位 会津若松城(福島県)

そうそうたるラインナップです…。
城ファンならずとも知っている天下の名城ばかり…。名城は堅城でもあったのですね。

中世の山城よりも近世の城郭が上位に選ばれているのは、築城技術の発達を考えれば順当でしょう。
本誌には、122位までの全ランキングや、縄張部門、曲輪部門などの部門別ランキングも載っているので、城好きの人は必見です。

■最強の城TOP3

最強の城ランキング1位に選ばれたのは、世界文化遺産にも指定されている名城、「姫路城」でした。
白鷺城とも呼ばれる白亜の城は、美しさと堅牢さを兼ね備えています。


(写真ACより)

城主がこもる天守は現存国内最大規模を誇り、そこに辿り着くのも容易ではありません。
途中に無数の城門や大小の櫓がそびえ、複雑で入り組んだ構造は、戦国時代の実戦を意識させる縄張です。

この城を築城したのは、羽柴秀吉と池田輝政
秀吉は、中国大返しのときにこの城を中継拠点とし、以後も重要拠点としました。
昭和の大修理のとき、現在の大天守の地下部分に秀吉時代の天守があったことが明らかになっています。

この城を、現在の大城郭に生まれ変わらせたのが、築城の名手・池田輝政です。
輝政は、関ヶ原の戦い後に姫路に入ると、約8年をかけて城を改修。存在感と実用性を兼ね備えた、天下の堅城を造り上げました。

第2位に選出されたのは、金鯱が輝く名城「名古屋城」です。
築城したのは、徳川家康です。天下人となった家康が、諸大名を動員した「天下普請」によって築城しました。


(写真ACより)

このとき、築城名手と言われる加藤清正ら西国大名が多く動員されています。
築城当時はまだ豊臣家が健在。築城名人の手によって、大阪方との決戦に備えた防御の仕組みが施されたのですね…。

第3位には、その豊臣家の本拠「大坂城が選ばれています。
築城者は豊臣秀吉。ただ、秀吉の築いた城は、大阪夏の陣で焼け落ちたため、現在の城郭は、その後に徳川幕府によって築かれたものです。


(写真ACより)

縄張を担当したのは、こちらも築城の名手・藤堂高虎
天下普請で築かれた石垣は全国でも最高峰。豊臣から徳川へ、天下人の城にふさわしい威容を今も誇っています。

同じく第3位に選出されたのが、「江戸城」です。
築城者は徳川家康。家康から家光の時代まで、30年以上にわたって増築が施され、そのスケールは日本最大です。


(写真ACより)

外郭の総延長は12㎞、内郭の総面積は30万7000坪に及びます。
天守は焼失してしまいましたが、その高さは大阪城を上回る59m(天守台含む)だったそうです。まさに天下人の城大江戸を象徴する城郭です。

いやぁ、天下の堅城の数々…、圧巻です。
「千田流」城郭鑑賞術をもって、最強の城めぐりに出かけたい。そんな風に思う「歴史人」でした。

ありがとう、歴史人! ありがとう、最強の城ランキング!

ブログランキングに参加しています!

にほんブログ村 本ブログへ

 

 

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事