
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、歴史人「縄文時代の謎109」!縄文人のルーツは?縄文時代の始まりは?容姿や食生活は?…です。
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■歴史人
いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」。
2025年5月号は、歴史人が定期的に取り上げる日本の古代史の特集が組まれました。
それが保存版特集、「縄文時代の謎109」です。
「最新研究でここまでわかった!謎に満ちていた縄文時代のすがたが明らかに!」というコピーが付されています。
令和3年(2021)7月に「北海道・北東北の縄文遺跡群」がユネスコ世界文化遺産に登録されました。
それは、北東アジアにおいて、農耕開始以前の人類がどのように生活していたかを示す代表的な見本であると証明されたもの。以降、国内外で日本の縄文時代に注目が集まっています。
そんな縄文時代のすがたが、科学的な見地や研究などによって、少しずつ明らかになってきています。
絶えず見直しが進む縄文時代の「いま」をQ&A方式で解き明かす特集「縄文時代の謎109」。さっそく頁をめくっていきましょう。
■縄文時代の始まり
歴史人特集「縄文時代の謎109」。そのタイトル名のとおり、109の謎をQ&A方式で紹介しています。
どれもこれも興味深いですが、ここではいくつかピックアップして見てみましょう。
まずは、縄文人のルーツの謎。これまで縄文人は、大きな地域差はなく、全国的にも形質的にもよく似た単一の民族と言われてきましたが…。
この定説に見直しが進んでいます。古人骨に残されたDNAを分析すると、遺伝的に多様な縄文人の集団が認められることが分かりました。
このことは、縄文人の祖先が複数の経路で日本列島域に入ってきたことを示唆しています。
一つには、地続きだったサハリンと北海道という北廻りで入ってきた集団。それとは別に、朝鮮半島経由の西廻りで入ってきた集団。
縄文時代には、これら多様な集団が日本各地に点在していたことが推察されます。ダイバーシティの先駆けですね…。さらに研究が進むことを期待します。

(写真はイメージです)
続いて、縄文時代の始まりはいつか?という謎。これまで教科書などでは、今から1万3000年ほど前と記述されていましたが…。
縄文時代の指標の一つである土器の科学的な分析が進んだ結果、その始まりは定説よりも早い時代であることが分かりました。
なんでも、加速器質量分析(AMS)法という解析手法が開発されたことで、出土物の年代測定に必要な炭素の解析が高精度でできるようになったのだとか。
このAMS法によって、土器の登場は1万6000年前にさかのぼることがわかったのです。なんと…。縄文時代の始まりはさらに古くなったのですね…。
■縄文人の暮らしや文化
さらに、縄文時代の暮らしや文化についても、いろいろと新たな発見がなされています。
たとえば、縄文人の食生活に関する謎。縄文人は何を食べていたのでしょう?
これも同位体比分析という科学的手法で推察できるようになりました。それによると、ドングリなどの木の実を主食に、動物や魚、山菜や海藻などを食べていたと推察されるのだとか。
土器を作ったことで食物を煮たり保存できるようになったことから、新石器時代人と比べて食生活は豊かになったと考えられます。虫歯ができるほどだったそう。豊かな自然のおかげですね。
続いて、縄文人の容姿に関する謎。縄文人はどんな顔立ちと体格だったのでしょう?
こちらも現代の技術で解析が進められ、人骨などから縄文人の容姿が復元されています。それによると、顔の特徴は、エラがはり、顎が発達した四角い顔立ちをしていたようです。
この時代の食物は硬いものが多く、顎の筋肉が発達、おのずとエラが張ったみたいです。体格は、狩猟を行うため、上腕や太腿が発達した頑丈な体格だったと推察されます。筋肉ムキムキだったのかな…。

(写真はイメージです)
さらには、どんな服や装飾品を着用していたのかや、何人くらいの家族だったのか、結婚や子育てはどのように行われていたのかなど、身近な謎もQ&A方式で丁寧に回答されています。
他にも、縄文人の仕事と生業や、信仰や死生観、さらには土偶や縄文土器の謎に至るまで、古代ファンにもたまらない謎が全部で109掲載。古代ロマンが広がる一大特集となっています。
今日の夢中は、歴史人「縄文時代の謎109」!縄文人のルーツは?縄文時代の始まりは?容姿や食生活は?でした。
ありがとう、歴史人! ありがとう、特集「縄文時代の謎109」!