
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、歴史人「ここが変わった!日本史の教科書70」!戦国のはじまりも秀吉の出自も鉄砲伝来も…です。
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■歴史人
いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」。
2025年7月号は、歴史ファンも歴史マニアもキャッチアップ必至の特集が組まれました。
それが保存版特集、「ここが変わった!日本史の教科書70」です。
「あなたの学んだ歴史はもう古い⁉」という刺激的なコピーが付されています。
歴史研究の大家・小和田哲男さんが冒頭で、日本史を学ぶことの意義と魅力を語っています。
小和田さんは、歴史は過去を懐かしむものではなく、未来のためにあると言います。先人の成功例だけでなく失敗例から学ぶことが重要であると。
実際に徳川家康は、前をいく織田信長と豊臣秀吉の長所短所を学び「徳川260年の平和」を成し遂げました。信長の失敗例を学んで家臣団との堅い絆をつくったり、秀吉の朝鮮出兵の失敗から善隣外交を進めたり。
さらに、歴史の通説・定説とされていたものが常に書き換えられていることに、日本史を学ぶ醍醐味があると指摘します。
たとえば、鎌倉幕府の成立時期は1192年(イイクニ)ではなく1185年(イイハコ)に変わっていたり、その源頼朝画像は別人だったとか、日本最古の通貨は和同開珎ではなかったとか…。
通説・定説に対し「本当か?」と懐疑の眼差しを向けることで新たな発見が生まれます。新しい史料の出現や発掘調査の進展もこの動きを後押し。日本史を学ぶというのは、想像以上にダイナミックな探求と言えるかもしれませんね。
■戦国時代の新常識
特集「ここが変わった!日本史の教科書70」では、数十年の間で記述が変わった歴史の教科書を徹底調査。
「古代」「中世」「戦国時代」「江戸時代」「幕末・明治時代」に分けて、昔と現在の記載内容を比較。日本史の新しい常識70項目を紹介しています。
どれもこれも興味深い内容ですが、なかでも個人的に興味のある「戦国時代」の新しい常識を見てみましょう。
まずは、戦国時代はいつから?昔の教科書では、戦国のはじまりは応仁の乱でしたが…。現在の教科書では、応仁の乱(1467年)より12年早い享徳の乱が戦国時代の幕開けとされているのだとか。
なんと…。享徳の乱は、享徳3年(1454年)に関東で勃発した戦乱。鎌倉公方と関東管領の対立が周辺の有力守護・国衆を巻き込んで本格的な騒乱に進展しました。戦国時代のはじまりは1467年ではなく1454年になったのか…。

(戦国武将/イラストACより)
続いて、豊臣秀吉の出自について。昔の教科書では、農民出身でしたが…。現在の教科書では、まだ謎は多いものの、足軽クラスの武士階級出身との説が有力とのこと。
秀吉の出自はさまざまな説が存在し、なお研究が進んでいるところ。そのなかで、秀吉の父・木下弥右衛門が織田信秀の鉄砲足軽であったという史料があり、農民のなかでも上層の土豪や地侍であったと推測できるそう。
たしかに、秀吉ののちの戦いぶりや智謀を考えると、子供の頃から一定の教育を受けていたと考えるのは自然です。果たして、今後の研究でさらに出自が明かされるのでしょうか…。

(豊臣秀吉像/写真ACより)
そして、鉄砲伝来について。昔の教科書では、鉄砲はポルトガル人によって日本に伝来したとされていますが…。現在の教科書では、鉄砲は中国人倭寇によりもたらされたと記述されているのだとか。
えっ?当時の外国史料「新旧発見年代記」にポルトガル人と中国人倭寇が日本の島に漂着したことが記載されており、これが日本の「鉄砲記」に記載されている鉄砲伝来と同一の出来事とされます。
ポルトガル人は鉄砲の製造方法を教授しませんでした。とすれば、鉄砲はすでにその売買に関与していた中国人倭寇がもたらしたとみてよいだろうとのこと…。これまた驚きの新常識。歴史はダイナミックですね…。

(火縄銃/写真ACより)
ほかにも、織田信長の比叡山焼き討ちは大規模ではなかったとか、斎藤道三は親子二代の国盗りだったとか、北条早雲の伊豆侵攻は下克上ではなかったとか、興味深い新説がずらり掲載。
戦国時代だけでなく、古代、中世、江戸時代、幕末・明治時代と、衝撃の歴史の新常識が数多く掲載されています。
これは、歴史ファンならずとも興味惹かれること間違いなし。くわしく知りたい方はぜひ本誌を手に取ってください。
今日の夢中は、歴史人「ここが変わった!日本史の教科書70」!戦国のはじまりも秀吉の出自も鉄砲伝来も…でした。
ありがとう、歴史人! ありがとう、特集「ここが変わった!日本史の教科書70」!