「ダイヤのA」強面の名将!青道高校監督・片岡鉄心、魂の名言10

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館長のふゆきです。

今日の夢中は、「ダイヤのA」強面の名将!青道高校監督・片岡鉄心、魂の名言10…です。
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■俺の誇りであってくれ

東京の名門・青道高校を舞台に、甲子園を目指す高校球児たちの汗と青春を描く名作「ダイヤのA」
ひと癖もふた癖もある球児らをまとめるのが、サングラスがトレードマークの監督・片岡鉄心です。

その強面から、「グラサン」「将軍」「ボス」と畏れられる片岡監督ですが、選手からの信頼は絶大。
それは、プロ入りの誘いを断り母校指導者への道へ進んだことから分かる通り、片岡の選手達を思う気持ちも絶大だからでした。

ダイヤのA(38)

「ダイヤのA」では、そんな片岡監督の魂の名言が随所に登場します。
今日は、片岡から選手たちに送られた数々の叱咤激励のなかから、個人的に「これは痺れた…」という名言を10個、セレクトして紹介しましょう。


まずは第18話。夏の本線まであと2か月…練習前、選手達に魂の一言が注入されます。

小さな山に登る第一歩。富士山に登る第一歩。
同じ一歩でも覚悟が違う。俺達の目指す山はどっちだ?
目標こそがその日その日に命を与える!高い志をもって日々の鍛錬を怠るな!

片岡の熱が伝播したように、選手達の練習に一段と熱が入ります
新一年生を合わせて総勢93人の大所帯。「目標は常に全国制覇」という野球の名門。これを引っ張る片岡監督の強いリーダーシップがあらわれた言葉です。


続いて第37話。名門校あるある…どれだけ部員がいても、ベンチ入りできるのは限られた人数です。
夏の本線を前に1軍昇格メンバーを発表する場面。それは、選ばれなかった部員には高校野球を終えることを意味します。昇格メンバーを発表した後、片岡が選ばれなかった3年生に言います。

これまでの2年間、お前らは本当によくがんばった
熾烈なレギュラー争いに厳しい練習、辛く悔しい想いなどいくらでもしたことだろう。
だがお前らは決してくじけず、最後までこの俺についてきてくれた。
これからもずっと、俺の誇りであってくれ

俺の誇りであってくれ…。高校野球最後の夏を終える3年生への最大の労いとエールだと思います。

ダイヤのA(5)


そして第58話。夏の西東京大会予選。その直前の練習試合で三年生エース丹波が怪我で離脱します。
動揺するメンバーを前に、片岡が力強くこう言います。

エースナンバーは丹波に渡す!あいつが戻ってくるまでチーム一丸となって戦い抜くぞ

「その間、川上はもちろん、降谷、そして沢村。この1年2人にも投手としての出番は多くなるだろう。その時は3年が中心となり、この2人をバックアップしてやってほしい。頼んだぞ」「はい!」
緊急事態に動じることなく、それを機にチームの結束を高める…。これぞ名将ですね。


そして厳しい練習を積み重ねて第61話、ベンチ入りメンバーに背番号を渡す場面。背番号20の沢村まで渡し終えた後でした。
「それからマネージャー」と声をかけると、「え?」と驚くマネージャーたち。そして「お前達も本当によく手伝ってくれた」と、試合用ユニフォームを渡します。

お前達もチームの一員として、スタンドから選手と一緒に応援してくれるな。

涙を浮かべるマネージャーたち。こんな気遣いもさすが名将ですね…。そして、選手たちに本戦に向けたエールを送るのです。

みんなも分かってると思うが、高校野球に次はない…。
日々の努力も流してきた汗も涙も…すべてはこの夏のために

すべてはこの夏のために…。その言葉を受けて、選手たちは円陣を組んで青道伝統のかけ声を挙げます。
「戦う準備はできているか!」「おおお!」「わが校の誇りを胸に、狙うは全国制覇のみ」。そして選手全員で天に人差し指を突き上げるのでした。

ダイヤのA(8)

■夏の悔しさを忘れたか

ついに始まった夏の本線、甲子園をかけた西東京大会。順調に勝ち進んだ青道は、準々決勝で躍進著しい薬師高校と対戦します。
薬師高校の中心は規格外の強打者・轟雷市。マウンドの沢村は真っ向勝負を選択しますが、想定外のパワーで強引にスタンドに持っていかれてしまいます。

衝撃の一発に動揺する沢村は、自分のピッチングを見失って降板…。第110話、呆然としたままベンチに引き下がる沢村に対して、片岡はこう告げました。

スタンドには運ばれたが、今日一番力のあるボールだったぞ…。
まだ1年のお前に完璧な内容など求めていない。
次につなげろ。この経験を。

その言葉は、失意の沢村を励ますとともに、後の沢村の成長を大きく後押しすることになるのです。


続いて第148話。西東京大会決勝戦前夜。強敵・稲実戦を前に気持ちが高ぶる選手たち。
高ぶっているのは選手だけではありませんでした。スタッフ・ミーティングのなかで片岡がつぶやきます。

ラッキーな勝ち方でも、泥臭い勝利でも何でもいい…。
俺はアイツらを甲子園に連れていってやりたい

そんな監督の姿を見て、副部長の高島礼は思うのでした。「届いてますよ。監督の想いは選手(あの子達)にも、きっと」。

ダイヤのA(17)


さらに物語は進んで、センバツ出場をかけた秋の東京大会へ。第223話、同じくスタッフ・ミーティングの場面。
片岡の後任含みで招聘された落合コーチが、降谷の成長のために秋大を犠牲にしろと提案します。降谷をエースとして育て上げる…それこそが甲子園へ行く一番の近道だと。
それに対して片岡は、その言葉を認めながらも、自身の考えを告げます。

エースという存在…その必要性は私も十分、分かっています。
ですが、甲子園を目指して戦うのは選手達であり、この秋も甲子園へとつながる数少ない道。
降谷一人のためだけに、チームを犠牲にするつもりはありません


それほどまで、チームへの思いが強い片岡。だからこそ第226話、不甲斐ない試合を見せると、チームに雷を落とします。
「これがお前たちのやりたかった野球か?」。自身も悔しそうに、御幸とチームに声を発すると…

夏の悔しさをもう忘れたか?御幸。(中略)
目の前の試合を選手一丸、全力で戦えないチームが甲子園に行けるか!

やがて、片岡が秋大を最後に監督を降りるという噂を聞いた御幸ら選手達は、監督を辞めさせないために「秋大、ぜったい獲るぞ!」と一致団結するのでした。

ダイヤのA(25)

■恨むなら俺を恨め

監督を甲子園に連れていく…。その強い想いは、青道にこれまで以上の力と強さを与えました。
そして迎えた運命の決勝戦。対戦するのは、因縁の相手・薬師高校です。第388話。一進一退の攻防が続くなか、ついに御幸の怪我が青道ナインに知られることになります。
主将で4番、ましてや守備の要・キャッチャー。自分が抜けたらチームへの影響は計り知れない…それが分かるからひた隠しにしてきた御幸でしたが…。

交代の判断を監督に委ねると、青道ナインから絶大な信頼を得る指揮官、片岡監督が言います。

主将だろうが4番だろうが、チームにとっても本人にとってもマイナスでしかないなら代える
お前の気持ちも関係ない。無理だと判断した時点で即代える!恨むなら俺を恨め!

息を呑む青道ナイン…。「それでも…」。一拍を置いて、片岡は続けます。

プレーするのは俺じゃなく、今グラウンドに立っているお前達だ。スタンドにいる者、ベンチにいる者、全員を代表して試合に出ているお前達だ
そこに立つなら迷うな!目の前のプレーに全力を尽くせ!青道(お前達)の野球を見せてこい!

ダイヤのA(44)


第411話。ついに秋大優勝を果たした青道。球場の外には、引退した3年生たちが片岡を待ち構えていました
「おめでとうございます、監督」「きましたね、甲子園」「次は全国の頂点を」。拍手が片岡を包みます。
予想だにしなかった光景に言葉を失う片岡…。振り絞るように、この夏くやしい思いをした3年生たちに向かって言葉を発します。

今日のこの結果は、今のチームだけのものじゃない
夏の悔しさ、そして、常に前を向き努力する姿を後輩たちに見せ続けてくれた…
お前達三年生と…掴んだ勝利でもある。ありがとう。

その眼には大粒の涙が流れていました。鳴り響く拍手…3年生たちの眼にも涙が浮かびます。
「そんじゃいくか…」「胴上げだああぁあ」「おおお」。涙の胴上げ…そこには、皆の片岡に対する感謝の気持ちがあふれ出ていました。

ダイヤのA(47)


この監督にして、この選手あり…。その魂の名言に、何度も胸に詰まり、何度も涙してしまいました。
そして、物語は春のセンバツへ。立ちはだかる全国の強豪たち…。沢村たちは2年生となり、「ダイヤのA」は「ダイヤのA act2」へと引き継がれていくのです。

ダイヤのA act2…その後の青道高校の物語については、また当ブログ「夢中図書館 読書館」でお伝えしたいと思います。
今日の夢中は、涙の甲子園出場を勝ち取った青道高校の名将・片岡監督、魂の名言を紹介しました。

ありがとう、片岡監督! 甲子園出場おめでとう、青道高校!

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