
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、今村翔吾さんが描く「羽州ぼろ鳶組」シリーズ11作目。
羽州ぼろ鳶組「襲大鳳」!黄金の世代勢ぞろい!源吾、ついに宿敵と相まみえる…です。
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■あらすじ
あの大火から18年…。再び業火が尾張藩屋敷を襲います。
大気を震わすほどの爆発音とともに、傲然と立ち上る炎の柱。
懸命の消火活動を行う松永源吾の脳裏に、己の父を失った18年前の大火が思い浮かびます。
そのときも狙われたのは尾張藩屋敷でした。嫌な予感がする…源吾の不安は現実のものになります。
源吾の前に現われたのは、18年前と同じ「もう一人の鳳」。かつて自らが憧れ、のちに炎の中で対峙した因縁の相手でした。
動揺する源吾でしたが、かつて「黄金の世代」とよばれた同期の火消の協力のもと、少しづつ真相にたどり着いていくのです。
やがて明らかになる、事件の背後にひそむ巨悪の存在。新たな陰謀と邪悪な炎がうごめき出します。
果たして、源吾は巨悪の陰謀を止めることができるのか。2人の鳳の運命は?黄金世代の絆は?そして源吾は18年前の悪夢を払しょくすることはできるのか…。
■襲大鳳
直木賞作家・今村翔吾さんが、江戸の火消たちの活躍を描く「羽州ぼろ鳶組」シリーズ。
11作目となる本作「襲大鳳」(かさねおおとり)は、シリーズ初の上下巻の2部構成となりました。

今村翔吾さんはあとがきで、本作について「羽州ぼろ鳶組シリーズ前半戦の山場」「ドラマでいうところのシリーズ1の最終回」と言っています。
それだけ思いがこもって、上下2巻というページ数になったのでしょう。実際に登場人物も多彩、過去から現在へさまざまな因縁が描かれ、源吾ら火消が過去最大の試練に挑む内容となっています。
なので見どころ一杯なのですが、その中でも「ここは見逃せない」という場面をいくつか紹介しましょう。
まず一つ目は、源吾が「もう一人の鳳」伊神甚兵衛と再会する場面です。
甚兵衛は、かつて源吾が憧れた伝説の火消。源吾は、甚兵衛を模して火消羽織に鳳を縫い込んでいました。
18年前に死んだはずの甚兵衛が生きていた?そして火付けの下手人なのか?この辺りは前作「黄金雛」から続く因縁のストーリー。
やがて、前作から続く因縁の呪縛が解けて2人の鳳が邂逅…。ともに巨悪に向かうことになるシーンは胸アツです。
現在進行中の火消しの物語はもちろん、甚兵衛から明かされる18年前の大火の後日談も見逃せません。源吾は、甚兵衛とそして父からアツい魂を受け継いだんだな…。

見どころの2つ目は、何といっても登場人物が多彩なこと。さすがは「シリーズ前半戦の山場」。
これまで各巻で登場してきた火消したちが総登場。ぼろ鳶組シリーズ・オールスターの様相を呈しています。
蝗の秋仁、九文龍の辰一、縞天狗の漣次、菩薩花の進藤内記、八咫烏の大音勘九郎、そして火喰鳥の松永源吾。かつて「黄金の世代」と呼ばれた火消が勢ぞろい。
さらに、次の世代を担う若手火消、柊与一や慎太郎、慶司、藍助らも登場。もちろん、いつものぼろ鳶組の面々も活躍します。
普段は競い合い、いがみ合っている火消ですが、過去最大の試練とも言うべき事態に大同団結します。
その中心にいる源吾は、本巻でも持ち前の人間力をいかんなく発揮。火消たちが共鳴・協働して巨悪に立ち向かっていく様は強い感動を覚えます。がんばれ、源吾!火消たち!

そしてもう一つ、その「巨悪」がついに源吾の目の前に姿を現します。その人物は、徳川御三卿の一橋治済…。
虎視眈々と権力の座を狙い、これまでも数々の事件を陰で操っていた宿敵。その最凶最悪のボスキャラがはじめて源吾の前に登場、両者は直接相対するのです。
このシーンが痺れます。一橋が仕掛けた陰謀で屋敷が火に包まれるなか睨み合う2人…。
五間、三間と両者の距離がつまります。そして一間。すれ違う間際、2人が囁くように言葉を交わします。
源吾「喰ってやる」
一橋「やってみろ」
ネタバレになってすみません…。ただ、どうしてもこのシーンは紹介せずにはいられませんでした。
まさに「ドラマでいうところのシリーズ1の最終回」。シリーズ最高潮の盛り上がりを見せて、2人の戦いはシリーズ2へとつながっていくのです。
いやぁ、もう今から次の物語が楽しみでしょうがありません。絶対に巨悪に負けるな、源吾!江戸の火消たち!
今日の夢中は、羽州ぼろ鳶組「襲大鳳」!黄金の世代勢ぞろい!源吾、ついに宿敵と相まみえる…でした。
あえりがとう、羽州ぼろ鳶組! ありがとう、「襲大鳳」!









