
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、「怪獣8号」!夢をあきらめない…まさかの怪獣ヒーロー爆誕!です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたもお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■あらすじ
「怪獣」が日常的に出現して人々の平穏を脅かす日本…。
主人公の日比野カフカは、かつての夢である防衛隊員となることを諦め、その死体を処理する「怪獣専門清掃業者」として働いていました。
しかし、防衛隊員を目指す若者・市川レノとの出会いをきっかけに、再び夢を追い始めることを決意します。
そんな矢先、突如として現れた謎の小型怪獣がカフカの体に侵入、人型怪獣「怪獣8号」へと変身してしまいます。
怪獣を討伐する側から、怪獣として追われる側へと立場を変えることになったカフカ…。
人間に戻れるのか?防衛隊員にはなれるのか?「人間」と「怪獣」の間で揺れ動くカフカの、絶望と希望に満ちた物語が幕を開けます。
■登場人物(序盤)
「怪獣8号」。なんともキャッチーなタイトルですよね…。
そんなタイトルに名前負けしない型破りなストーリーが魅力の本作。怪獣発生率が世界屈指となっている架空の日本を舞台としたバトル漫画です。
読みどころを紹介する前に、本作序盤に登場する主要キャラクターを紹介しましょう。
日比野カフカ(ひびのかふか)
32歳。怪獣専門清掃業者「モンスタースイーパー」で働く主人公。子どもの頃からの夢だった「日本防衛隊」への入隊を諦めかけていたが、ある出来事をきっかけに再び夢を追い始める。しかし、謎の小型怪獣に体を乗っ取られ、「怪獣8号」に変身してしまう。ユーモラスでどこか抜けている一面を持つが、仲間想いで情に厚い、頼れる兄貴分。

市川レノ(いちかわれの)
18歳。カフカの清掃業での後輩。防衛隊員を目指すクールな青年。口数は少ないが、常に冷静で、いざという時には的確な判断力を見せる。カフカに対しては当初冷たい態度をとっていたが、彼の真摯な姿に触れ、徐々に信頼を寄せていく。

四ノ宮キコル(しのみやきこる)
16歳。防衛隊長官の娘で、史上最高の逸材と称される超エリート。天才的な戦闘センスを持ち、自信家で負けず嫌い。プライドが高く、カフカを「おじさん」と呼び見下すような態度をとるが、その実力は本物。物語の進行とともに、カフカの秘めたる力に気づき、関係性が変化していく。

亜白ミナ(あしろみな)
27歳。日本防衛隊第3部隊の隊長。カフカの幼馴染であり、彼が防衛隊を志すきっかけとなった人物。冷静沈着で、卓越した指揮能力を持つ。部下からは絶大な信頼を寄せられている。カフカとは対照的に、若くして夢を叶えた成功者であり、カフカにとっては憧れの存在。
■読みどころ
そんな魅力的なキャラクターが登場する「怪獣8号」。物語序盤の読みどころを紹介しましょう。
まずは何と言っても、夢を諦めていた主人公「日比野カフカ」が、もう一度心に熱い火を灯すシーンです。
カフカは、少年漫画の主人公としては珍しい32歳のおっさん。若い頃に抱いた夢を諦め、現実と折り合いをつけて生きる彼の姿は、多くの読書に「自分と重なる」と感じさせるでしょう。
そんな彼が、ひょんなことから再燃した夢への情熱を胸に、防衛隊員への入隊を決意する展開は、何度読んでも胸が熱くなります。
彼の脳裏を去来する幼い頃のやり取り…。怪獣に壊滅させられた街を眺めて少年カフカは、幼馴染の亜白ミナと「防衛隊員になる」と誓いました。
「そうだ、行かなきゃ」。あの日と同じ年頃の少女を助けたカフカは再び誓います。「俺やっぱり諦めない。アイツの隣に行かなきゃなんねぇ」。
夢を追いかけるのに遅すぎることはないんだと、背中を押してくれるような、極上の「おっさんヒーロー譚」の幕開けです。

そして迎える防衛隊員選抜試験。そこには個性豊かなキャラクターが沢山登場します。このキャラクターたちが繰り広げる群像劇も読みどころの一つ。
クールな後輩・市川レノや防衛隊長官の娘・四ノ宮キコルなど、魅力的なキャラクターが次々と登場します。
「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」などを見てもわかる通り、最近の漫画はサブキャラの魅力がその作品の魅力に直結するところがあります。
「怪獣8号」も負けていません。少しずつ明かされていく登場人物たちの持つ葛藤や信念が物語に深みを与えていきます。
そんな個性的なキャラクターたちと怪獣たちとの手に汗握るバトルシーンは一瞬たりとも目が離せません。
面白いのは、主人公カフカが怪獣となってしまっているということ。いつ正体がバレるかというハラハラ感と、人間と怪獣の2つの視点から描かれる戦闘は、この作品でしか味わえない未体験の面白さです。
そんなカフカが2巻で、四ノ宮キコルを助けるために彼女の前で怪獣に変身するシーンはしびれます。「よく頑張ったなキコル…あとは俺に任せろ」。
怪獣8号もそうですが、その前に立ちはだかる怪獣9号や他の怪獣の造形も独特で面白い。唯一無二で迫力満点のアクションシーンは鳥肌ものです。がんばれ、カフカ&怪獣8号!

ということで、今回は「怪獣8号」序盤をとり上げて、その読みどころを紹介しました。
怪獣8号とカフカたちの物語は始まったばかり。これからますます、怪獣と人間とのバトルが激しくなっていきます。その後のストーリーについてはまた、当ブログで紹介していきたいと思います。
今日の夢中は、「怪獣8号」!夢をあきらめない…まさかの怪獣ヒーロー爆誕!でした。
ありがとう、怪獣8号! がんばれ、カフカ&仲間たち!