戦国が生んだ名軍師「黒田如水」激動の半生をここに!

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、戦国時代最大の智将の半生を描く、吉川英治著の小説「黒田如水」です。

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歴史人2018年1月号の特集「戦国の智将ランキング」で、並みいる武将を押しのけて見事に1位に輝いたのは、豊臣秀吉を天下人にのし上げた名軍師・黒田官兵衛(如水)でした。
※そのときの記事はこちら

痛恨なことに、大河ドラマ「軍師官兵衛」を見逃した館長ふゆき…。
歴史好きとして何とかしてキャッチアップすべく手にしたのが、吉川英冶が描く名著「黒田如水」です。


黒田如水/吉川英冶

しかも、アマゾンの「Prime Reading」のライブラリにあるので、プライム会員なら無料で読むことができます!
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現在は、アマゾンが提供するKindle電子書籍900冊を読むことができますが、ラインナップは随時入れ替えられるそうです。

■あらすじ

戦国の天才軍師、黒田官兵衛。剃髪後の号は、黒田如水。


(黒田如水/Wikipediaより)

激しい戦国の世で、官兵衛が仕える小寺家は、東に織田信長、西に毛利輝元の勢力に挟まれ、いずれに与するか意見が割れていました。
家臣らの多くが毛利につくことを主張する中、若き家老・官兵衛は織田信長につくことを提案。官兵衛は少数の伴を連れ立って、信長のいる岐阜に赴きます。

彼が信長との仲介を依頼するために訪れたのは羽柴藤吉郎。後の豊臣秀吉です。
そしてその脇には、後に盟友となる竹中半兵衛が控えていました。

秀吉の知己を得た官兵衛は、秀吉の参謀として歴史の表舞台に躍り出ます。
中国平定の戦い、荒木村重の謀反、三木城の戦い…。
凄惨な幽閉生活を不屈の精神力で生き抜いた官兵衛の生き様とは…。

吉川英治の名作。黒田官兵衛の前半生を描く歴史小説です。

■感想

大河ドラマでも描かれた黒田官兵衛。
その前半生を描くこの作品は、信長と秀吉がまさに天下に躍り出んとする、戦国時代のクライマックスを描いています。

特に、秀吉を天下人に押し上げることになる二人の軍師、竹中半兵衛と黒田官兵衛の智謀と友情に引き込まれます。
秀吉の参謀として後に「両兵衛」と呼ばれる二人ですが、その性格は対照的に見えます。「静」の半兵衛、「動」の官兵衛のような感じ。


(竹中半兵衛/Wikipediaより)

「動」の官兵衛が、謀反した荒木村重の説得に果敢に伺うも、逆に幽閉されてしまいます。
このとき官兵衛が敵方に寝返ったと誤解した信長は、嫡男・松千代(後の黒田長政)の処刑を命じますが、「静」の半兵衛は、機転を働かせて匿います。

九死に一生を得た官兵衛が、すでに死んだと聞いていたわが子と対面したときの感激のほどは計り知れません。

「ふしぎな…。ふしぎなことだ」
松千代が生きていた…これは自分の生きている以上の思いだった。奇跡以上の奇跡であった。
「みんな半兵衛重治の友情によるところ」と、感じるとともに秀吉の恩を感受せずにはいられなかった。

後に、半兵衛の子・竹中重門が元服した際は、官兵衛が烏帽子親を務めるなど、「両兵衛」の友情は後々まで揺らぐことはありませんでした。

■藤の花

その荒木村重の幽閉の場面は物語の一つの見せ場になっています。
官兵衛は、有岡城(伊丹城)の真っ暗な狭い地下牢に約1年幽閉されました。そのせいで全身に皮膚病がひろがり、後世の歩行に支障を来すほど膝を痛めたと言われます。


(有岡城[伊丹城]跡/写真ACより)

牢獄のなかで生への執着を失った官兵衛は、ある日、自ら命を絶とうと決意します。
そのとき、わずかに光を差す高窓に、蔓をからめていた藤が花をつけているのを見つけます。

「獄中に藤の花が咲くなどということは有り得ないことだ。…死ぬなよ。待てば咲くぞ、という天の啓示だ」

そして、再び生きることへの希望を取り戻したのでした。
後に黒田家は、旗印に「藤」を描きますが、それはこのときの苦難を忘れないようにしたものと言われています。


(藤の花/写真ACより)

官兵衛はその後、三木城攻めに功を上げ、念願の大名に取り立てられます。
物語は、ここまでの官兵衛の前半生を描いています。
個人的には、この後の秀吉の天下統一への道のりや関ヶ原の戦いのくだりを読んでみたいと思いました。

もしかして、これって大河ドラマを見ろということ…?Amazonプライムビデオにあるのかしら?
おそるべしアマゾン…。怒涛の攻めに落城間近です…(苦笑)。

ありがとう、「黒田如水」!ありがとう、アマゾン!

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