歴史人「蔦屋重三郎の真実」!"江戸の出版王"蔦重はどんな人生を送ったのか

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、歴史人「蔦屋重三郎の真実」!"江戸の出版王"蔦重はどんな人生を送ったのか…です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたもお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■歴史人

いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」
2025年2月号は、やっぱり来ました、2025年大河ドラマの主人公と時代を取り上げる特集…。

それが、保存版特集「江戸の仕掛け人 蔦屋重三郎の真実」です。
表紙には、「2025年大河ドラマ『べらぼう』主人公・蔦屋重三郎のすべてがわかる!」なんて言葉が書かれています。

歴史人2025年2月号

たしかに、蔦屋重三郎とはどんな人物か、よく知らないですよね…。はじめて聞いた人も多いはず。
その「すべてがわかる」特集とは、大河ドラマがスタートしたこの時期になんともタイムリーな企画を組んでくれたものです。

しかも有り難いことに、表紙には、その蔦屋重三郎のちょい長めのプロフィールまで書かれています。

遊郭「新・吉原」で生まれ育ち、平賀源内や山東京伝をはじめとする華麗な人脈を築き上げ、歌麿や写楽、北斎といったヒットメーカーを世に送り出し、江戸文化の仕掛け人と呼ばれた、「蔦重」の粋な人生と素顔に迫る!

なるほど、蔦屋重三郎は知らなくても、写楽や北斎は知ってます。彼らを世に送り出した人なのですね…。
その「粋な人生と素顔」とは興味を引かれます。ということで、今日の夢中は、「歴史人」の誌面から大河ドラマ「べらぼう」の世界へ…。蔦屋重三郎、通称「蔦重」が生きた江戸中期へバーチャルトリップしていきましょう。

■蔦屋重三郎の生涯

誌面を開くと、さすがは歴史の専門誌「歴史人」。誌面にこってりと「蔦重」特集が並んでいます。
「蔦重が生まれた田沼時代とはどんな時代だったのか」「蔦屋重三郎の前半生」「蔦屋重三郎と35人の文化人」などなど。

深入りしたいのは山々ですが、これまでの徳川家康や紫式部と違って、蔦屋重三郎はあまりに未知な人物。まずはその人生をざっくりと知りたい…。
ということで、そんな人にぴったりな「蔦屋重三郎まるわかり年表」と「人物相関図」から、蔦重の人となりを探っていきましょう。
ちなみに、どちらもイラストや絵入りだから、よく知りたい方は本誌をご覧になることをおすすめします。

¥1,100 (2025/01/06 22:47時点 | Amazon調べ)

さて、まずは「蔦屋重三郎まるわかり年表」ですが、「歴史人」は蔦重の人生を5つの時期に分けて年表にまとめています。
まずは「創業期」。蔦重が生まれたのは寛延3年(1750)。しかし7歳のときに両親が離別して、吉原の茶屋・蔦屋の養子になります。さっそく波乱の人生のスタート…。

ちなみに蔦重の家庭環境は謎で、父が何をしていたのか、兄弟姉妹がいたのかも不明、養子入りの経緯も不明なのだとか。ただ、吉原で育ったことが彼の人生に大きな意味を持つことになります。
安永元年(1772)22歳のときに、新吉原の入口で書店「耕書堂」を開店。江戸の出版王の第一歩を踏み出しました。

続いて「成長期」。蔦重は最初、他の版元が制作する「吉原細見」(遊女の情報案内)を販売していましたが、のちに版権も獲得。さらに吉原を知る地の利を生かし、独自の「吉原細見」を刊行し評判を呼びます。
これを契機に吉原を舞台とする小説を出版すると、これも大ヒット。さらに「黄表紙」と呼ばれる挿絵が入った読み物を出版して、事業を大きく成長させました。

¥1,870 (2025/01/06 22:14時点 | Amazon調べ)

そして「絶頂期」を迎えます。勢いに乗る蔦重は天明3年(1783)、33歳のときに地本問屋の株を買い取り、出版界を牛耳る問屋が軒を連ねる日本橋に出店します。
一介の書店から一流の版元へと躍進…。蔦重は、これまでの本に加え、洒落本、狂歌本、狂歌絵本、錦絵などジャンルを広げ、江戸屈指の地本問屋となりました。

しかし絶好調だった重三郎に「苦境期」が訪れます。天明7年(1787)、老中となった松平定信が質素倹約を目指した改革を開始(寛政の改革)。
出版統制令が発布されたり、政治批判をする者が厳しく取り締まられて、蔦重自身も財産半分を失う重い処罰を受けました。同じ時期、蔦重のもとにいた劇作家たちも業界から去っていきました…。

それでも蔦重は諦めません。蔦重の人生締めくくりとなる5つ目の時期に付された言葉が「再挑戦」です。
事業を縮小させながらも、蔦重は刊行する本の分野を洒落本から学術本に変えるなどして出版活動を継続。
このとき希代の浮世絵師・東洲斎写楽を見出し、写楽の役者絵を出版するなど、今に残る功績を挙げました。そして寛永9年(1797)、47歳で病没しました。

なかなかに波乱万丈な生涯ですね…。この年表を見るだけで、蔦重のバイタリティあふれる人物像が目に浮かんできます。
さらに、さすがは江戸の出版王、あるいは希代のヒットメーカーなどとも称される蔦重。周囲を取り巻く人物も多彩で魅力的です。

「蔦屋重三郎 人物相関図」を見ると、ずらりと並ぶ江戸文化を花開かせた文化人たち…。
絵師の喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎に、戯作者の十返舎一九、曲亭(滝沢)馬琴、江戸を代表する天才・平賀源内。さらに蔦重の盟友、太田南畝や山東京伝などなど。

こうした江戸を代表する文化人たちを発掘し、世に送り出したのが、蔦重の才能であり功績です。
これから大河ドラマで、これら文人たちがどんな風に登場して描かれるか、ワクワクしますね。そんな楽しみも広がる「歴史人」の一大特集でした。

今日の夢中は、歴史人「蔦屋重三郎の真実」!"江戸の出版王"蔦重はどんな人生を送ったのか…でした。
ありがとう、歴史人! ありがとう、特集「蔦屋重三郎の真実」!

ブログランキングに参加しています!

にほんブログ村 本ブログへ

 

 

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事