
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、旅の手帖「廃線の旅」!廃されてもなお新しい景色を魅せる鉄道路線跡の旅へ…です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたもお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■旅の手帖
旅の楽しさ、日本の美しさを伝える旅行雑誌、「旅の手帖」。
2025年5月号は、鉄道ファンにはたまらない一大特集が組まれました。
それが、ノスタルジーと新発見の連続…
特集「廃線の旅」です。時代の流れとともに役割を終えた鉄道廃線跡をめぐる旅の特集です。
旅の手帖のページをめくると、そこには様々な姿を見せる廃線の写真が登場します。
自転車道や遊歩道として整備されていたり、産業遺跡のようにその雄姿を残していたり、緑の自然の中に一体化していたり…。
その写真群を眺めるだけでも、過去から未来にかけて、さまざまな想像が膨らんできます。
朽ちていくままに任せるだけではない。廃されてなお、私たちに新しい景色を見せてくれる鉄道路線跡…。
路線に残る記憶を辿り、そこから新しい未来を創造する旅へ…。
今日の夢中は、「旅の手帖」特集「廃線の旅」。廃線がつなぐ、過去と未来の旅へ出かけましょう。
■絶景の廃線跡
特集の最初に掲載されている圧巻の廃線写真群…。
海に向かって敷かれた神秘的な線路跡は、東京都神津島にある「名組湾トロッコ跡」。
昭和期に造られた、建築材料の抗火石を運搬船に運ぶためのトロッコ用線路の跡地なのだとか。神津島にトロッコが走ってたのか…。なんとも神秘的です。

(名組湾トロッコ跡/写真ACより)
続いて、まるでローマの遺跡のようにそそり立つ荘厳で美しい建造物。これも廃線跡なのか…。
昭和12年(1937)建造の長さ130m、高さ10mの11連アーチのコンクリート橋、「タウシュベツ川橋梁」(北海道上士幌町)です。
ダム建設によって廃線となった路線。水位の増減で夏から冬期は湖に沈むそうです。これまた神秘的だ…。

(タウシュベツ川橋梁/写真ACより)
さらに神秘的な風景は続きます。真っ直ぐ伸びる線路跡と竹林が交差する、「倉吉線跡」(鳥取県倉吉市)。
昭和60年に廃止になった国鉄の路線跡。一部はいまもレールが残り、トレッキングコースとして開放されています。
竹林に囲まれた廃線跡は圧巻…。レールの間から天に向かって伸びる竹に、自然の力強い生命力を感じます。

(倉吉線跡/写真ACより)
■路線に残る記憶を辿る
圧巻の廃線写真群に続いては、「旅の手帖」記者が実際に現地取材してまとめた、おすすめの「廃線の旅」が紹介されています。
「立ち入り禁止区域に残る峠越えの記録」(信越本線新線/群馬県安中市)では、横川~軽井沢間、通称・碓氷線をレポート。
普段は立ち入ることの出来ない廃線上を歩くことができる廃線ツアーに記者が参加して、急こう配の難所攻略にかけた鉄道マンの技術や矜持を体感。ガイドの声なども交えて、迫力たっぷりの記事に仕立て上げています。

(写真はイメージです)
さらに、「列車は走らなかった幻の路線を辿る」(広浜鉄道今福線/島根県浜田市)では、そのタイトル通りに着工したものの実現しなかった幻の未成線跡を訪ねます。
そんな路線があるとは知らなかった…。当地には、工事中止によって時が止まった鉄道遺構が数多く残っています。
苔むしたトンネル跡やコンクリートの橋脚跡…。古代遺跡のような遺構群は、時を超えて何かを訴えかけているようです。

(写真はイメージです)
他にも、「役目を終えてなお愛される風光明媚なアーチ橋たち」(宮原線/熊本県小国町)や、「あの頃の線路に乗って、あの頃の車両に会いに行く」(幌内線/北海道三笠市)など、興味深い廃線記事が盛りだくさん。
これまで知らなかった廃線の数々にすっかり引き込まれました。路線に残る記憶を体感するのもいいですね。廃線にハマるひとが相当数いるというのもよく分かる特集でした。
今日の夢中は、旅の手帖「廃線の旅」!廃されてもなお新しい景色を魅せる鉄道路線跡の旅へ…でした。
ありがとう、旅の手帖! ありがとう、特集「廃線の旅」!