dancyu「シンプルパスタ」有名シェフおすすめパスタにレシピも

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こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、「dancyu(ダンチュウ)」2021年4月号、特集「シンプルパスタ」をとり上げます。

■dancyu

美食探訪を取り扱うグルメ雑誌「dancyu(ダンチュウ)」
誌名は、「男子厨房に入るべからず」を転じて、「男子も厨房に入ろう」という意味から名付けられました。

「dancyu」2021年4月号でとり上げられているグルメが、みんな大好き「パスタ」です。
特集名は、「みんなここに戻ってくる!シンプルパスタ」


dancyu(ダンチュウ)2021年4月号

本誌曰く「日本のパスタはおいしい。本場イタリアに負けないくらい、美味しさが進化しています」
そうなんです。日本には世界に誇る美味しいパスタ料理が様々あります。

…がしかし、パスタ好きが食べたいのは、トマトソース、ジェノベーゼ、ペペロンチーノ…。
やっぱりシンプルなパスタ。行き着くところは、毎日食べたくなるようなパスタなのです。

本誌では、イタリアン好きが集まる人気店のシェフがおススメするシンプルパスタを紹介。
自慢のメニューと、なんとレシピまで公開しています。

「オステリア コマチーナ」(鎌倉)の、「タコのペペロンチーノ」「ブロッコリーのパスタ」。
「Cosi Com’e」(三軒茶屋)の、「セロリのパスタ」「チーズペンネ」。
「スポルカチョーネ」(用賀)の、「トマトソース」「ジェノヴェーゼ」。
などなど。どれもこれも、シンプルにして美しい…。誌面から香り立つように美味しそうです。

「麺の味を生かすため、食材は最小限。手を加えすぎず、最大限の味、香り、調和をつくる」
これぞ、シンプルパスタの神髄。絶対に食べたくなるパスタが、ずらり掲載されています。
あぁ、これは美味しそうすぎる…。この店あの店、ぜんぶ行きたくなります。

■スプーンの上でパスタを巻いたのは誰だ?

ところで、皆さんはパスタを食べるときにスプーンを使いますか?
右手のフォークでパスタをすくって、左手のスプーンの上でクルクルと巻く。
多くの方がそうしていると思いますが、本場イタリアではスプーンを使わないそうです。

では一体、どうして日本ではスプーンを使うようになったのでしょう?
「スプーンの上でパスタを巻いたのは誰だ?」。本誌が謎解きしたところによると…。


(写真ACより)

一説では、アメリカ進駐軍がもたらした習慣とのこと。
確かに、当時の書籍「アメリカ料理」(1954年)では、スプーンを使って食べる写真が載っています。

さらに調べていくと、南イタリアのシチリア島ではスプーンを使う習慣があることが判明します。
北イタリアで主流の手打ち麺に対して、南では乾麺を使った汁気たっぷりの料理が多く、食べやすいスプーンを使うスタイルが定着したと見られるのだとか。

このスタイルが、アメリカに渡ったシチリア移民を通じてアメリカに広まり、それが日本にも伝わった…
なるほど。であるなら、本場イタリアと違っても気にすることはありませんね。
思う存分クルクルしましょう。スプーンがないと汁が飛んじゃったりするしね。悪くないスタイルだと思うけどな。

■「のむよむ。」by万城目学さん

さらに本号には魅力的なページがあります。それは、家飲み派のためのブックガイド「のむよむ。」
毎回いろいろな作家が、読むほどに酒が美味しくなる本を紹介するコーナーです。

2021年4月号に寄稿しているのが、万城目学さんです。
万城目さんは、「鴨川ホルモー」や「プリンセス・トヨトミ」などで有名な小説家。
酒と万城目学さんってもう…。どっちも大好きな館長ふゆきにとっては、たかが2頁ですが極上の2頁です。

万城目さん自身は「外飲み派」だそうで、作品のなかで酒を描くことが下手だと謙遜されています。
その万城目さんが、好きだなあ、うまいなぁ、とうなってしまう酒の描き方に成功している三冊を紹介しています。

ネタバレしちゃうのも申し訳ないので、一冊だけ紹介すると、「パルプ」(チャールズ・ブコウスキー著)
飲んだくれのダメ探偵のもとに突然舞い込んだ依頼。それは、とっくに死んだはずの作家セリーヌを探してくれというものでした。
そこからいくつもの奇妙な事件に巻き込まれていく、「全編通じてまともじゃない作品」(万城目さん)。


パルプ/チャールズ・ブコウスキー

万城目さんが推薦する理由は、このダメ探偵の飲酒ラインナップの中に日本酒が登場すること。
本作が執筆された90年代のアメリカで日本酒に手を出すというのは、「筋金入りののんべえ」の証し…。

万城目さん曰く「昼間からウィスキーのグラスを傾ける探偵は、ちょっとオシャレ感があるが、昼間から日本酒を飲む探偵は間違いなく無能である」。
たしかに…。日本酒ファンとしては悔しいですが、言い得て妙です。悔しいから読むかな…(苦笑)。なんだか面白そうです。

他の2冊も、さすがは万城目さんセレクト。万城目さんのおススメの仕方に「好きだなあ、うまいなあ」とうなってしまいました。
「dancyu」2021年4月号は、シンプルパスタにクルクルの由来に万城目さんと、とても読み応えのある1冊でした。

ありがとう、「dancyu」! ありがとう、シンプルパスタ! ありがとう、万城目学さん!

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