羽州ぼろ鳶組「狐花火」!業火再び…絶体絶命の源吾の前に現れたのは?

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館長のふゆきです。

今日の夢中は、「羽州ぼろ鳶組」シリーズ7作目「狐花火」!業火再び…絶体絶命の源吾の前に現れたのは?です。
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■あらすじ

「秀助は………生きている」

明和の大火の下手人・秀助が使った手口と同じ、「朱土竜」を用いた火付けが江戸の町を襲う…。
新庄藩火消頭の松永源吾は、自ら捕らえて火刑になったはずの秀助の犯行を疑います。

奇しくも同時期に発生する「番付狩り」が、江戸の町を火事から守る番付上位の火消を狙います。
多くの番付火消が襲われるなか、その矛先はついに羽州ぼろ鳶組にも及びます。

そして迎えるクライマックス、駿河台定火消の屋敷が荒れ狂う火に焼かれます。
集結する江戸の火消たち。源吾ら羽州ぼろ鳶組も奔走します。

果たして、源吾は猛火を食い止めることができるのか。
江戸を守る番付火消たちの運命は?そして、明和の大火の下手人・秀助は本当に生きているのか…。

■羽州ぼろ鳶組

江戸の火消たちを主人公にした時代小説「羽州ぼろ鳶組」シリーズ
その1作目「火喰鳥」を読んでから、すっかりこのシリーズの虜になっています。

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シリーズ7作目「狐花火」は、その「火喰鳥」の続編ともいうべきストーリーです。
「火喰鳥」で、主人公の松永源吾と壮絶な対決を演じた、明和の大火の下手人・秀助。
その秀助の火付けと酷似した火事が相次ぎ、源吾は因縁の相手を思い起こします。

ところどころに挿入される、秀助の回想シーン。
これは、「火喰鳥」のアナザー・ストーリーとしても読み応えがあります。

その秀助をはじめ凶悪な火付けを影で操っていた黒幕・一橋治斉がついに姿を現します。
その鬱屈した性格や冷酷な心情が明らかになる冒頭の場面は迫力があります。
治斉が苦虫を噛み潰します。「ぼろ鳶組め…」。さらなる対決は必至。これは強敵だ…。

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物語は、黒幕登場も相まって、秀助と思しき火付けや番付狩りなど、謎が謎を呼んでいきます。
そして迎えるクライマックス。駿河台定火消の屋敷を業火が襲います。

ぼろ鳶組が生き埋めになった火消たちの救出に奔走しますが、それをあざ笑うかのように火は轟然と広がります。
全滅する…。そう直感した源吾は、皆に退却を命じます。ただ一人、おのれ独り残ることを決断して…。

絶体絶命の源吾…。まつ毛が焦げるほどの熱波のなか、源吾の前に現れたのは…。
詳しくは言えませんが、そのシーンはあまりにも衝撃的で、そして感動的です
そこに現れたのは、あいつの残像とでもいうべきもの…。源吾が叫びます。

「狐火を………どうか、あいつをもう眠らせてやってくれ!!」
果たして源吾は業火を消し止めることができるのか。号泣のシリーズ第7巻「狐花火」でした。

ありがとう、羽州ぼろ鳶組! ありがとう、狐花火!

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