こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の「夢中」は、『「学力」の経済学』。
(中室牧子著 ディスカヴァー・トゥエンティワン出版)
■ご褒美で釣っても「よい」
林修先生が大推薦の書。
今まで思い込みで「さもありなん」とされてきた教育をばっさり。
データをもとにした科学的な根拠から、本当に役に立つ教育がどんなものかを明らかにします。
「えー!そーなの!」とびっくりするポイントはいくつもあるのですが、
「3大びっくり」を記すとすれば、以下でしょう。
○ご褒美で釣っても「よい」。
○ほめ育てしては「いけない」。
○ゲームをしても「暴力的にはならない」。
マジですか!でも確かに、データがそう示しています。世のお母さんたちもびっくりだよね。
ちなみに、「ご褒美」は、「テストの点数」などのアウトプットではなく、「本を読む」、「宿題をする」などのインプットに与えるべきだそうです。
また、金額や与え方を間違わなければ、お金はそんなに悪いご褒美ではないんだって。
子供のほめ方については、もともとの能力でなくて、具体的に達成した内容を挙げることが重要だそう。
ただし、むやみやたらにほめると、子供が勘違いして、実力の伴わないナルシストになってしまうから要注意(苦笑)。
■ゲームをしてもよい
ゲームついては、ロールプレイングゲームのような複雑なゲームは、子供のストレス発散につながり、創造性や忍耐力を培うのにむしろよい影響があるらしいです。
ドラクエやFFも結構ストレスたまるけどね。でも、確かに頭使うし、忍耐力は高まるかな。
ちなみに、テレビやゲームをやめさせても学習時間はほとんど増えないというデータもある。確かにぐーたらするだけ…?
目安のゲーム時間については、1日1時間まで。2時間以上になると、学習時間などに負の影響が大きくなるそう。
いずれもすごく参考になる…。 もっと詳しく知りたい人は、本を買ってお読みになることをオススメします。
■「勉強しろ」よりも…
あと面白かったのは、「勉強しろ」と言うのは親として簡単だけど、この声かけの効果は低く、ときには逆効果になるという記載。
「エネルギーの無駄遣いなので、やめたほうがよい」という金言には苦笑しました。
逆に、「勉強を見ている」または「勉強する時間を決めて守らせている」というのは、かなり効果が高いそう。
忙しいなかでも、子供のそばにいて勉強を見てあげることが大切なんですね。
学力の高い子供たちの中にいると、自分の学力にもプラスの効果があるらしいです。
環境が大事ということでしょう。お受験でいい学校に入ることは、そうした環境を得るための投資なのかもしれません。
大変勉強になりました。「目からうろこ」の教育論でした。
ありがとう、中室さん!