浅田次郎「中原の虹」英雄たちの勲と涙…蒼穹の昴から続く因縁の行方は?

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、浅田次郎さんの「蒼穹の昴」シリーズ第3部「中原の虹」、英雄たちの勲と涙…蒼穹の昴から続く因縁の行方は?です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたもお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■あらすじ

「汝、満洲の王者たれ」と、老占い師から予言を受けた張作霖(チャンヅオリン)
天命を持つ者だけが手にすることができる「龍玉」を手にすると、馬賊の長として頭角を現していきます…。

その張作霖から、馬と拳銃の腕を買われて麾下に入った李春雷(リイチュンレイ)
「不死身の雷哥」と呼ばれる活躍を見せますが、彼には貧しさから家族を捨てたという深い心の傷がありました…。

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その弟が李春雲(リイチュンユン)。兄が家を出た後、生きるために自ら浄身して宦官となり後宮に入りました。
西太后の側近として大総管太監に出世しますが、清王朝には滅びのときが迫っていました…。

風雲急を告げる大清帝国。西太后の命が尽きるなか、最後の皇帝・溥儀が玉座につきます。
混乱を深める大国の行方は?張作霖は満州の覇者となれるのか。そして春雷・春雲兄弟は奇跡の再会を果たすことができるのか…。

■中原の虹

浅田次郎さんの歴史小説「蒼穹の昴」シリーズ
「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」に続く第3部が本作、「中原の虹」です。

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「蒼穹の昴」と同じように、物語は老占い師の予言からはじまります。
本作「中原の虹」で予言を宣託されるのは、後に満州に覇を唱える張作霖

実在の人物で、馬賊の頭目にしてならず者の評もある張作霖を、浅田さんは清朝末期のヒーローとして描きました。
刃向かう者に対しては容赦のない張ですが、仲間に対する情は厚く民衆からの信望も高い。

親も子もない流民の子として生まれた出自から、自らの敵を「貧乏と飢渇だ」と言い、民衆の平安を求めて戦います。
それは、満州から中原に進出し清国を打ち立てた祖先の誓詞「わが勲(いさおし)は民の平安」に通じるものでした。

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本編のなかで、張作霖の人物評に悩む新聞記者の岡が「東北をわがものにするつもりか」と質問します。
それに対して張はこう答えます。「満州の風に聞け」。それで岡は得心するんですね。「あいつは自然(ナチュラル)なんだ」と。

「孫文も袁世凱も…どいつもこいつもみんな不自然(アンナチュラル)だが、張作霖だけはナチュラルなんだ」。
ナチュラルに自らを生み育てた大地を愛し、そこに暮らす民の平安を守ろうとする。そこに他者にはない正義を感じたのは岡だけではないはず。

■奇跡の会談

一方、「蒼穹の昴」の冒頭で予言を受けた春児(チュンル)こと李春雲も物語の重要な鍵を握ります。
西太后の唯一の恃みとして側に仕え、余命残り少ない西太后の願いを叶えるために奔走します。

その願いとは、自らが幽閉した最愛の子・光緒帝(載湉)と会話すること…。
この辺りも浅田さん流の西太后像。清を滅亡に追いやった悪女とされる西太后を、まったく逆の救世主として描きます。

中国大陸を諸外国の簒奪から救うために「この国は私が滅ぼす」。壮絶な決意をもって最後の会談に臨みます。
載湉、私のかわいい子…。おかあさん、かなしまないで、げんきをだしてね…。
短いやり取りで思いを確認した2人はある決断を行います。物語中盤のクライマックス。清滅亡へのカウントダウンがはじまります…。

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もう一つ、この物語に訪れる奇跡の会談があります。
それが、李春雲とその兄・李春雷。幼くして別れた2人が、物語終盤で運命的な再会を果たします。

それがどのような経緯で、それぞれどんな立場で出会うのか。
そして、2人はどのような会話を交わすのか…。「蒼穹の昴」から続く因縁の絆が、ひとつの結実を迎えます。

この後に訪れるもう一つの奇跡の再会と合わせて、館長ふゆきは号泣してしまいました…。
どれだけ離れている時が長くても、どれだけ姿かたちが変わっても、互いを思う気持ちがあれば家族の絆は朽ちることはない。どんな苦難も乗り越えられる。そう思いました。

ありがとう、浅田次郎さん! ありがとう、中原の虹!

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