徳川家康(2)獅子の座の巻!幼少の人質時代…信長との邂逅が運命を変える

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、徳川家康(2)獅子の座の巻!幼少の人質時代…信長との邂逅が運命を変える…です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたもお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■あらすじ

三河岡崎の弱小松平家に生まれた竹千代…。後の徳川家康
その幼少期は、明日をも知れぬ激動の日々を送りました。

父・松平広忠は、侵攻する織田信秀に手痛い敗北を喫し、今川氏に救援を求めます。
すると今川義元は人質として竹千代を引き渡すことを要求、広忠はこれを受諾します。

このとき竹千代は6歳…。人質として駿府に送られますが、さらなる波乱が彼を襲います。
その途中、護送役の戸田氏の裏切りに遭い、身柄を織田氏に売られ、そのまま尾張で人質生活を送ることになります。

同じころ、父広忠にも波乱が訪れました…。家臣の岩松八弥が突如刃を抜くと、広忠を殺害
城主不在となった岡崎城には今川氏から城代が送られ、三河は事実上、今川氏のものとなったのです。

果たして、竹千代の運命はいかに?三河に希望の明日は訪れるのか…。

■さらなる波乱

山岡荘八さんの名著「徳川家康」全26巻
ギネスブックに最長の小説として認定されていたこともある時代小説の大作。現在、その読破に向けて巻を読み進めているところです。

前回は、第1巻「出生乱離の巻」を読んで、その波乱の幕開けに「どうする家康」どころか「どうなる家康」と不安をつのらせたところでした。
今回はそれに続く第2巻「獅子の座の巻」。これがもう、前巻以上に波乱の展開…。

今川氏の人質として送られるも、途中でその身柄を奪われ、敵方の織田氏へ引き渡される…。
これ、フィクションでもなかなか考えられない、運命の変遷ですよね。幼少期から一大危機を迎えます。


徳川家康(2)

実際に織田方に引き渡された竹千代は、父・広忠に見捨てられ、さらし首となる運命にありました。
これを救ったのが、母・於大の方織田信秀の嫡男・信長でした。

すでに広忠と離別し織田方の久松家に嫁いでいた於大は、わが子・竹千代の起死回生のために尾張熱田へ向かいます。
わが子を救えるのは、「奔放無頼」ながらも「情には厚い」信長しかいないと、そのもとに駆け付けたのです。

そして運命の出会いが訪れます。織田信長と竹千代(徳川家康)。このとき信長14歳、家康6歳。
この出会いが竹千代の運命も、信長の運命も、そして戦国の行く末も変えることになるのです。

■運命の出会と別れ

「竹千代、おぬしは、おれが好きか、きらいか」「まだわからぬ」…
「おぬし、もし熱田で斬られることになったら何とする」…

この巻のハイライトの一つが、この信長と竹千代のやり取りです。
やさしくも器量を試すように語りかける信長、それを感じるも自分を曲げない不愛嬌な竹千代…。何気ないやり取りのなかで、2人は互いに不思議な信頼感をおぼえました。

「好きになって、やっても、よいわ」
「そうか。では、また会おう」

史書にはない、あくまで小説の出来事ですが、この邂逅によって竹千代(家康)は命を救われました
そしてそれは、後に家康と信長の決して破綻することのない同盟につながっていくのです…。

なお、徳川家康(2)で描かれる時代(年表)は、凡そ次の通りです。

天文14年(1545年) 松平広忠、安祥合戦で織田信秀に敗れる
天文16年(1547年) 竹千代、人質として駿府へ向かう途中で連れ去られ、尾張へ送られる
天文18年(1549年) 松平広忠、暗殺される
天文18年(1549年) 竹千代、人質交換により今川氏の人質となり駿府へ移る

父広忠の死も、この巻のハイライトの一つ。
諸説ある死因のなかで、この山岡荘八「徳川家康」では、岩松八弥(片目八弥)による殺害説をとっています。

その殺害に至る経緯も、決して八弥の乱心とするのでなく、あくまで人間・八弥の切ない衝動として描く様はさすが。
そして、一時は錯乱状態にあった広忠のこと切れる間際に残した言葉も、胸に迫るものでした…。

第2巻は、織田信秀が死に、その葬儀の場で信長が、掌いっぱいにつかんだ香を父の位牌に投げつける場面で終わります。
さらに風雲急を告げる、尾張と三河…。果たして、信長と家康の運命はいかに?その続きはまたブログ「夢中図書館」にて…。

ありがとう、「徳川家康」! ありがとう、第2巻「獅子の座の巻」!

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