大逆転を生み出す名将の決断とは?「歴史人」2019年2月号

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、「歴史人」2019年2月号の特集「合戦地図で読み解く名将の決断」です。

■歴史人

いつも歴史ファンにたまらない特集を届けてくれる雑誌「歴史人」
2019年2月号の特集は「合戦地図で読み解く名将の決断」です。

「奇襲・奇策から逆転劇まで、戦国史に残る名采配に迫る」という修飾語付き。
なんとも胸躍る特集じゃないですか。


歴史人2019年2月号

同誌は「名采配が歴史のターニングポイントをつくってきた」と言います。
戦国時代の幕開けを告げた北条早雲の伊豆討ち入り、織田信長の桶狭間の戦い、さらには豊臣秀吉の賤ケ岳の戦い…。

たしかに、歴史の流れを大きく変えた合戦の鍵を握ったのは、名将の決断でした。
情報、調略、奇襲。名将の名采配が、劣勢を跳ね返すことにつながったのです。

「歴史人」2019年2月号の特集では、そんな名采配が形勢を逆転させた戦を取り上げています。
織田信長に豊臣秀吉、徳川家康。関ヶ原~大坂の陣まで。戦国史に残る合戦の数々が誌面に再現されています。

今日は、その中から、個人的に興味を引かれた合戦をいくつか取り上げます。

■北条氏康の河越夜戦

まずは、北条氏康の河越夜戦
戦国史上最大の奇襲戦と言われているのが、この戦いです。

なぜそう言われるかというと、その兵の数の違い。
8万対8千という圧倒的な兵力の差がありながら、8千の寡兵が10倍の大軍を打ち破りました。

こんな戦があったとは知らなかった…。
新興勢力の北条氏康と対峙するのは、関東の守旧勢力、山内上杉家と扇谷上杉家。

両上杉家はこれまで抗争を繰り返してきましたが、対北条で連携。
北条氏康の義弟・綱成が守る河越城に8万の大軍で攻め寄せたのでした。


北条氏康 信玄・謙信と覇を競った関東の雄 (PHP文庫)

この圧倒的な不利を跳ね返したのが、氏康の決断でした。
まずは、河越出兵を前に、敵対する武田信玄、今川義元と和議を結びます。
さらに、河越城を取り囲む上杉方に偽りの降伏の情報を流すなど、謀略により敵方の士気を低下させます。

勝利を決定づけたのが暗夜の奇襲
氏康は、敵味方を区別するために、すべての塀に白い布か紙切れを付けさせ、合言葉を決めました。
また、身軽さを優先させるため、鎧や兜を脱ぎ捨てて夜襲を仕掛けました。

さらに、当主に狙いを定め、実際に扇谷上杉家の当主・朝定を討ち取ります。
この辺りは、後の織田信長による桶狭間の戦いを彷彿させますね。
氏康は、この戦での勝利をきっかけに、関東に巨大な版図を築きました。

■毛利元就の厳島合戦

寡兵が大軍に打ち負かすには、情報、調略、奇襲。そしてそれを使いこなす将の決断力。
誌面で取り上げられる合戦を見ると、驚くほど構図が似ています。

関東の覇者となった氏康と同じ頃、西国の覇者に名乗りを上げたのが毛利元就
その契機となった合戦が、厳島合戦です。

これまた知らなかった…。
厳島(宮島)って、世界遺産の厳島神社のある島です。そんなとこで戦っちゃいけないでしょ…。

…と言っても、このときは世界遺産なんてなかったし、世は戦国真っただ中。
元就は、あえてこの狭隘な厳島に敵の大軍を誘い込み、身動きの取れない状態にて叩く戦略を企図しました。

このとき、元就ら毛利軍は3千人。対するは、有力武将・陶晴賢率いる2万人。
この2万人を元就は、家臣を陶軍に偽りの内応をさせて、厳島に誘き寄せます。

毛利氏は闇夜に紛れて厳島に攻め込みます。
元就は陶軍の本陣の背後の山頂から、息子の隆景率いる小早川軍が正面の鳥居から攻め込み、陶軍を挟み撃ちにします。

さらに、勝利を決定づけたのは、村上水軍の援軍でした。
村上水軍は陶軍の船団を粉砕。結果的に晴賢は逃げ場を失い自害。
元就は、この戦の勝利により版図を急拡大。中国地方最大の大名にのし上がりました。

■その他にも…

他にも、名采配が圧倒的な不利を覆した合戦が数多く掲載されています。

織田信長の最大の危機とされる「金ヶ崎の退き口」からの大逆襲。
羽柴秀吉の天下取りの一歩となった「中国大返し」と「山崎の戦い」。
徳川家康の調略戦「関ヶ原」。
さらには、真田昌幸の上田合戦から、その息子・真田信繁(幸村)の大阪の陣。
他にも、知ってる戦、知らない戦がいっぱい載っていました。

やっぱり、戦国時代って面白いな…。
これら戦国の英雄のかげに、起死回生の名采配あり。
「歴史人」2019年2月号。歴史好きにはたまらない特集でした。

ありがとう、歴史人! ありがとう、戦国の名将たち!

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