燃えよ剣!ラストサムライの生き様…歴史人「土方歳三の真実」

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、「歴史人」2020年6月号、「土方歳三の真実」です。

■歴史人

いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」
2020年6月号の特集は、幕末を鮮烈に生きた英雄、土方歳三に焦点を当てました。


歴史人2020年6月号

特集名は、「土方歳三の真実」
「新選組」鬼の副長と恐れられた男の生涯を掘り下げる保存版特集です。

多摩から京、そして函館へ…。時流に抗うように生きたラストサムライ
彼はなぜ滅びゆく幕府に殉じたのか。その35年の生涯はいかなるものだったのか。
現存する手紙・書簡から対立・交友相関図、新選組隊士列伝まで、なんとも盛りだくさんな「歴史人」です。

■燃えよ剣

この土方歳三の生涯を描いた名小説があります。
司馬遼太郎「燃えよ剣」。司馬さんの代表作の一つです。


燃えよ剣/司馬遼太郎

何度も舞台化や映画化もされている人気作品。
2020年、新たな「燃えよ剣」がスクリーンに登場します。

それが、原田眞人さん監督・脚本、岡田准一さん主演の「燃えよ剣」
映画「関ヶ原」のチームが再集結!とても楽しみな作品ですが、残念ながら新型コロナの影響で公開が延期になりました…(公開日は未定)。

「歴史人」は特集冒頭で、主演の土方歳三役・岡田准一さんと岡田総司役の山田涼介さんのインタビューを掲載。
岡田さんは、「土方歳三をいつか演じることになると思っていました」とコメント。
山田さんは、「幼さと残酷さのギャップで沖田総司を表現したい」と、映画にかける思いを言葉にしています。

それにしても、この「燃えよ剣」のキャストが素晴らしい…。
前述の両名のほか、盟友・近藤勇には鈴木亮平さん、初代局長・芹沢鴨には伊藤英明さん、会津藩主・松平容保には尾上右近さん、恋人・お雪には柴咲コウさんなどなど。
はやく日常を取り戻して、大きなスクリーンでその物語を堪能したいですね。

■「誕生」と「転機」

そんな「燃えよ剣」公開が待ち遠しい方は、「歴史人」で史実を総ざらいしておくのがいいかもしれません。
何しろ、土方歳三の35年の生涯が一目瞭然。時系列でまとめられています。

ざっくりとその生涯を振り返ると、大きく4つのステージに分かれます。
まずは「誕生」。歳三は1835年(天保6年)、多摩群石田村(日野市)の農家に生まれました。

彼が生まれたときすでに父は他界、しかも母親も彼が6歳のときに亡くなっています。
歳三のクールな性格は、こうした幼少期の環境から生まれているのかもしれませんね…。

14歳のときに江戸の商家に奉公に出ますが、9年後の23歳のときに実家に戻ります。
子供の頃からの「武士になる」という夢を叶えるために、天然理心流に入門。
そこで、生涯の盟友、近藤勇に出会います。それは歳三25歳のときでした。

二つ目のステージが「転機」
歳三は、近藤とともに幕府麾下の浪士組に応募すると、29歳のときに上洛。
壬生浪士組を結成するや、八月十八日の政変などで活躍し、その功績により「新選組」の隊名を授かりました(1863年)。

■「雄飛」そして「激動」

三番目のステージは「雄飛」
新選組がその名を世に轟かせたのが、尊王攘夷派の志士らを斬殺した池田屋事変(1864年)です。

その後起こった禁門の変でも比類なき活躍を見せると、新選組は幕臣に取り立てられるという絶頂期を迎えます。
しかし、それも束の間…。1867年に幕府が大政奉還すると、新選組は行き場を失います。

そして最後のステージを、本誌は「激動」と名付けています。
その名の通り、新選組と歳三は否応なく時代の激流に巻き込まれます。

鳥羽伏見戦いがぼっ発してから箱館戦争に至る1年半。
死地に向かう各地での激戦は、皮肉にも土方歳三の名を世に知らしめました。

1869年(明治2年)5月、官軍による箱館総攻撃に最前線で指揮をとる歳三を銃弾が襲いました。
享年35歳。稀代の英雄は、五稜郭に散りました。

こうしてみると、新選組と土方歳三が歴史の表舞台にいたのは5年ほど。
その間、徳川慶喜ら幕府の武士らが弱腰を見せるなか、最後まで「侍」として「義」を貫きました。
まさにその人生は「燃えよ剣」。最後まで熱く命を燃やしました…。

あー、映画「燃えよ剣」!はやく観たくてたまりません。それまで「歴史人」、読み返しとこう…。
ありがとう、歴史人! ありがとう、土方歳三!

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