「日本史の新常識100」鎌倉幕府成立も,頼朝の肖像画も,政子の演説も,実は…

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、「日本史の新常識100」鎌倉幕府成立も,頼朝の肖像画も,政子の演説も,実は…です。
「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたのお気に入りの一冊を見つけてみませんか?

■歴史人

いつも歴史ファンにたまらない情報を届けてくれる「歴史人」
2022年11月号は、歴史好きもあっと驚く特集が組まれました。

それが、ここまで変わった!日本の歴史、最新説100を詳解!
あなたの習った歴史はもう古い!古代から幕末維新まで…保存版特集「日本史の新常識100」です。


歴史人2022年11月号

「あなたの習った歴史はもう古い!」
そうなんです。学校で習う日本史は大きく変わっています。

その背景にあるのが、新しい資料の発見遺跡の発掘最新研究の成果…。
なかには骨のDNA鑑定などの最先端の科学技術が、従来説を覆したりするケースもあります。

聖徳太子は17条の憲法をつくっていない?源頼朝の肖像画は別人だった?
桶狭間は奇襲攻撃ではなかった?船中八策は坂本龍馬が作ったものではない?

などなど、従来の歴史教科書を書き換えた新説がずらり100個。
新説を通して、新しい日本の歴史が見えてくる…。今日の夢中は、歴史人「日本史の新常識100」です。

■鎌倉幕府の成立は1192年ではなかった

誌面には、古代、中世、戦国、江戸、幕末と、時代ごとに「日本史の新常識」が掲載されています。
どれもこれも、自分が学校で習った日本史と異なる新説なのでびっくり…。

ぜんぶ紹介したいのですが、当ブログではその中から特に注目の時代をピックアップして見てみましょう。
それが中世、鎌倉時代…。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で一躍耳目を集めている時代ですね。


鎌倉殿の13人前編(NHK大河ドラマガイド)

はじめに驚きの新説は、鎌倉幕府の成立は1192年ではなかったというもの。
「イイクニつくろう鎌倉幕府」と語呂合わせで覚えた昭和世代はもう、いま学校で教える歴史からズレています。

新説では、1180年からの治承・寿永の乱を皮切りに、源頼朝を中心として徐々に成立していったとされています。
治承・寿永の乱とは、いわば源平合戦ですね。この合戦を契機に、頼朝が鎌倉に軍事政権を樹立し、東国を地盤に勢力を拡大していきます。

では幕府成立は何年か?というと、頼朝が鎌倉入りした1180年説や、全国の守護・地頭任命権を得た1185年説など、複数説があります。
この辺は、これからの最新研究でまた変わっていくかもしれません。論争は今後も続いていくのです。

■あの肖像画は本当に源頼朝なのか

さらに驚きなのは、烏帽子を被り、凛とした表情の源頼朝像…。
あの肖像画が頼朝でないという説が示されているのだとか。

広く知られるあの肖像画は、京都にある神護寺に収められたものです。
寺に伝わる伝承から頼朝とされてきましたが、実は誰を描いたものかという定かな記述がありませんでした。

では誰なのか…?新説では、過去の史料の分析から、足利尊氏の弟・直義である可能性が指摘されています。
平成7年(1995)に提示されたこの新説は広く受容され、今では「源頼朝像」は「伝源頼朝像」に記載が変わっているそうです。


(イラストACより)

頼朝様の御恩は、山より高く、海より深い…。
後鳥羽上皇挙兵の報に、動揺する御家人たちを前に説いたとされる、北条政子の名演説

この「尼将軍」政子の言葉に御家人たちは涙を流し、皆命を投げ出して、鎌倉殿の御恩に報いようと誓ったとされます。
ただ、この政子の名演説は無かったとする新説が出されているのだとか…。マジですか?

新説では、政子が御家人に直接語ったものではなく、御家人の安達景盛が政子の言葉を代読したとされます。
代読であったとしても、政子の言葉は重かったのでしょう…効果は抜群で、御家人たちは奮起して出兵に至りました。源氏将軍亡き後、政子は東国武士たちの厚い信頼を受けていたのでしょうね。


(イラストACより)

他にも、その後鳥羽上皇が挙兵した「承久の乱」は「乱」ではなく「変」であったとか、その目的は討幕ではなく打倒北条義時であったとか、興味深い日本史の新説が数多く掲載されています。

古代も戦国も江戸も幕末も、びっくりするような新説が掲載されているので読み応え満点です。
従来の定説を覆す新説に出会うと、歴史上の人物や事件の見え方が変わって、さらに歴史の面白さが広がるように感じます。

興味のある方はぜひ本誌の頁を開いてみてください。
今日の夢中は、「歴史人」あなたの習った歴史はもう古い!「日本史の新常識100」でした。

ありがとう、歴史人! ありがとう、「日本史の新常識100」!

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